戦略コンサルと投資銀行の本質的な違い~2つの重要なポイント~

金融面を担うコンサルはどのような役割を果たし、どのような業務を行うのでしょうか?投資銀行との違いは何でしょうか?
本質的には、ビジネスモデルの違いに起因します。投資銀行は買収や取引の実行に対してフィーを得ますが、コンサルは時間単位で報酬を受け取ります。そのため、案件に投資すべきかどうかの判断や、投資後の価値向上はコンサルの仕事となります。
また、株主が顧客か、事業会社が顧客かという点も重要な違いです。

コンサルティングファームの金融業務

コンサルタントは、投資前のデューディリジェンスや、投資後のポスト・マージャー・インテグレーション(PMI)を主に担当します。投資銀行と同様の業務を行うかどうかの質問に対して、コンサルと投資銀行の本質的な違いは、ビジネスモデルにあります。

金融取引を伴わないアドバイザリーサービスを提供するコンサルタントは、投資前のデューディリジェンスや、投資後のPMIが主要な業務です。資本取引を実行するのは投資銀行であり、その決定の検討や取引後のオペレーションに関与するのがコンサルタントです。

投資銀行は案件実行に対してフィーを得るため、時には不要な買収や無謀な取引を勧めることもあります。一方、コンサルタントは時間単位で報酬を得るため、より中立的なアドバイスを提供できると期待されます。

PMIでは、異なる組織や文化を持つ企業を統合する際のオペレーションマネジメントや組織再編、人事制度の統一などが求められます。この過程は、企業によって価値観や意思決定の仕組みが異なるため、非常に挑戦的であり、M&Aが失敗する主な原因となっています。

バリュエーションアプローチの違い

コンサルタントは理論的なバリュエーションを重視し、理想的な価格を説明するために詳細なロジックを駆使します。

一方、投資銀行は市場で取引される価格を正当化するためにモデルを構築します。マッキンゼーの企業価値評価のテキストに見られるように、コンサルのアプローチは時にアカデミック過ぎることがあります。

しかし、最近では大手投資銀行出身者も多く、大手ファームでは実務的なバリュエーションも行われています。

コンサルと投資銀行の向き・不向き

金融アドバイザリー業務を目指す場合、コンサルと投資銀行のどちらを選ぶべきかは、ビジネスモデルの違いに関連します。金融機関はリスクを取る一方、コンサルティングファームは基本的に投資しないため、バランスシートリスクがほぼありません。

また、金融機関はエクセキューションが多いためルーティンワークが増えますが、コンサルは新しいプロジェクトが多く、飽きにくい傾向があります。金融は数字と実行が重要で、細部に注意を払う必要がありますが、コンサルは将来のビジョンなどの抽象的なプロジェクトも多いため、おおざっぱな人でも活躍できます。

まとめ

最後に、誰からお金をもらうかという違いも重要です。
投資銀行は基本的に投資家から手数料をもらいますが、コンサルは事業会社の経営陣からフィーを受け取ります。

この違いが、究極的には投資家を喜ばせるサービスか、経営陣を喜ばせるサービスかという本質的な違いに繋がります。

 

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