【コンサル内定を勝ち取る為のケース面接対策】代表的な4パターンと例題・解答まで

コンサルティングファームの面接などで多く導入されている、ケース面接。

コンサルティングファームの選考を受けるにあたって、ケース面接に対する対策は必須です。今回はケース面接とは何か、そしてその対策法についてご紹介していきます。

ケース面接の時間は一般的に20〜40分で、出題内容としては実際にコンサルティングファームで取り組むような経営課題が多いのが特徴です。例えば、ある企業からコンサルティングの依頼を受けたという想定で、それぞれの会社の特徴を踏まえたうえで、競合他社と差をつけるための戦略提案を行うというような内容です。

企業は、問題解決に向けた思考力や取り組む姿勢から、現場で活躍するポテンシャルを評価します。そこで重要視されるのは知識量ではなく、数字に裏付けられた実現可能な施策を筋道を立てて示せているかどうかです。そのような能力は、多くの練習問題に取り組むことで鍛えられます。

本記事では、例題を用いて具体的な練習方法について解説していきます。

ケース面接とは

ケース面接とは

ケース面接とは、与えられた問いに対して制限時間内に打ち手を提案する形式の面接です。

課題解決のための思考力を問う目的で、主にコンサルティングファームの新卒採用や中途採用の面接の一環として行われます。そのほか、事業会社の経営企画部門や論理思考を重視するスタートアップ企業での選考で行われるケースもあるようです。

ケース面接の種類

ケース面接には、主に3つの種類があります。ここでは、ビジネスケースとフェルミ推定、抽象型の3つについて、それぞれで想定される例題とそれに対する解法を表にまとめました。

例題 解法
① ビジネスケース 飲食店の売上を1.5倍にするには? 課題解決型アプローチ
② フェルミ推定 日本に電柱は何本あるか? 前提確認 → 構造化 → 計算
③ 抽象型 組織におけるリーダーの役割とは何か? 帰納法アプローチ

ビジネスケースでは、経営課題を解決するための施策立案が求められます。ビジネスケースを解く中で、フェルミ推定が必要な場合もあります。

フェルミ推定では、ある数値をいくつかの手がかりから論理的に推論し、短時間で概算するスキルが求められます。

抽象型では、明確な答えが存在しない問いに対しての答えが求められます。出題されることは稀ですが、具体的な事例から共通項を見つけ結論を導く必要があります。

思考の5ステップ

先述の通り、ビジネスケースでは課題解決型アプローチを用いて結論を導いていきます。そして、課題解決型アプローチでは、【 前提確認 → 現状分析 → 課題特定 → 施策立案 → 施策評価 】といった5つの思考ステップに沿って考えることで、答えが導きやすくなります。

次のセクションでは、実際に例題を用いながら、思考の5ステップに沿った回答方法をご紹介していきます。

ケース面接の例題と思考の5ステップに沿った回答方法を解説

例題:カフェ売上を2倍にするには?

◆ステップ1. 前提確認:達成すべき目標や前提条件を整理する

(解説)
これは他の種類のケース問題にも共通して言えることですが、ケース面接では最初に前提確認をしっかり行うことが重要です。
具体的には、語句の定義や施策の実行主体、目標の具体化、期間などの情報を確認し整理しましょう。

◆ステップ2. 現状分析:フレームワークや理論をもとに現状分析する

(解説)
前提を確認したら、次に現状分析を行います。ここでは、次のステップの課題特定に向けてフレームワークや理論をもとに現状を構造化します。
ここで言う構造化とは、物事を構成する要素と、その要素間の関係を整理することです。
構造化のフレームワークには、3C分析や4P分析などの手法があります。
今回の場合、下記のように構成要素を整理できます。

◆ステップ3. 課題特定:解くべき課題を特定する

(解説)
今までの検討事項を踏まえ、取り組むべき課題を特定します。ここでは客数と客単価に注目して、以下のような課題を特定したとします。
● 夜の時間帯は、他の時間帯と比較して稼働率が低い
● 家賃などかかる固定費が高いのに対し、客単価が低い
従って、夜の時間帯の稼働率を上げることと、客単価を上げることが取り組むべき課題として浮き彫りになりました。

◆ステップ4. 施策立案:課題を解決する施策を立案する

(解説)
明らかになった課題に対し、いよいよ解決のための施策を立案します。このステップでは、施策の良し悪しは深く考えすぎず、ひとまず施策を挙げることに専念しましょう。
今回は、上に挙げた課題に対する施策として以下の3つを立案しました。
1)コワーキングスペースとして場所を貸し出す
2)夜の時間帯は業態をカフェバーに変える
3)2杯目のコーヒーを当日に限り100円で提供する

1つ目の施策には、仕事や勉強など多様な目的で使用できるよう整備し、客数と客単価を上げる狙いがあります。
2つ目の施策には、夜の時間帯の客数を増やし、さらにアルコールの注文で客単価を上げる狙いがあります。
3つ目の施策には、長居する客の客単価を上げる狙いがあります。

◆ステップ5. 施策評価:プランごとの成果を概算し、打ち手を絞り込む

上記の施策を評価し、優先順位をつけます。ここでは、施策の実現可能性と施策が与えるインパクトの2つの観点から施策を評価しました。

実現可能性 インパクト 優先順位
施策1 3位
施策2 1位
施策3 2位

今回は上記のように施策を評価し、優先順位は高い順に施策2、施策3、施策1としました。

(解説)
■ 施策1
⇒ 実現可能性:○…コワーキングスペースとして稼働させるために電源やWi-Fiの整備が必要だが、総じて実施コスト・所要時間はそこまで高くない。
⇒ インパクト:△…新たな客層の獲得や客単価アップが見込めるが、課題である夜の時間帯の稼働率アップにはつながりにくい。
■ 施策2
⇒ 実現可能性:◎…アルコール飲料を調達すればよいので実施コストが低く、また実施までの所用時間も短い。
⇒ インパクト:◎…夜の時間帯の稼働率アップ、客単価アップの両方が期待できる。
■ 施策3
⇒ 実現可能性:◎…クーポン券の発行やポスターの設置のみで実現でき、実施コスト・所要時間ともに小さい。
⇒ インパクト:○…2杯目を注文する客数は一定数見込めるが、100円と単価が低い。

これらの評価を踏まえて、カフェの2倍にするには「夜の時間帯は業態をカフェバーに変える」という施策が最も効果的であると考えられます。

このように、ビジネスケースでは、前提確認 → 現状分析 → 課題特定 → 施策立案 → 施策評価という思考の5つのステップを踏まえて結論を導き出します。

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まとめ

ここまで、ケース面接の基礎知識や対策法など、転職活動にあたって押さえておくべき情報を紹介しました。ケース面接において最も重要なのは、どうしてそのように考えたのかという思考のプロセスを見せることです。

ケース面接を突破し転職を成功させたい方は、まずは転職の正しい情報を知ることが重要です。ぜひこうした情報にも着目して、ご自身のキャリア選択に活かしてください。

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