コンサルティングファームに入社後、毎日どのような仕事が待っているのか。実際に上司から降ってくる依頼内容を紹介します。
戦略コンサルの日常：1年目コンサルタントの業務
以下は、1年目のコンサルタントが実際に行う業務の具体例です。
競馬ファンの分析・リサーチ
「この競馬ファンが競馬を始めた経緯をパターン化して。まず200人くらいネットサーチするか。マクロミルかどこか使って、来週火曜までに原データを揃えて。質問シートは明日お客さんとのミーティングで詰めるから、それ用意しておいてくれる？」という上司からのリサーチ依頼に対応する。
ノキアの開発インセンティブ制度のリサーチ
「ノキアが開発者にどんなインセンティブを与えているか、報酬制度にどうリンクさせているかをベンチマークしたい。その適任者を見つけて。東京支社か、スウェーデンオフィスのノエルに連絡して、ホークンがエグゼクティブディレクターと友達だったはずだから。3インタビューを2万ドル以内で抑えて、人をアサインしてもらえるよう調整してくれる？」という上司からのリサーチ依頼に対応する。
韓国出張の準備
「昨日のベンダーインタビュー結果をパワーポイントにまとめてチャート化は終わった？ 示唆を構造化して持ってきてくれる？」という上司からの資料作成依頼に対応する。
クライアントへの提案資料作成
「お客さんとの議論資料に落とし込んで、プロポーザルを作っておいてくれる？」という上司からの資料作成依頼に対応する。
インタビュー結果の分析
「このインタビュー結果をどんな軸で切り分けるか、手伝ってくれる？」という上司からの分析タスク依頼に対応する。
携帯コンテンツ業者の進化パターン分析
「携帯コンテンツ業者の進化のパターンを主要企業ごとにチャートにしておいて。」という上司からの分析タスク依頼に対応する。
常駐案件と業界特化型キャリアの増加
近年、コンサルティングのビジネスモデルも大きく変化し、高級派遣社員のようにクライアント先に常駐してチェンジ・エージェントとしての役割が求められることが増えています。かつてのように立派な200ページのカラフルなパワーポイントを作って高額なフィーを得る時代は終わりました。
現在では、戦略だけでなく、実行支援まで一貫して提供できることが求められています。これにより、業界の深い知識が必要とされるようになり、大手ファームでは、入社後3年ほどで専門分野を決めることが一般的です。ジェネラリストとして活動できる時代は過ぎ去り、特定の分野に特化することが求められるようになっています。
一方で、様々な業種や機能を経験するには、小規模なファームの方が適していることもあります。セクターや機能ごとにチームを分けられない小規模ファームでは、多様なプロジェクトに関わる機会が増えます。
ただし、規模が小さくニッチなプロジェクトしか獲得できないファームでは、この限りではありません。
