世界No.1のCRMツールの製作運営をしているサンフランシスコ発の企業、セールスフォース。急激に売上を伸ばしていることや、高い年収から、転職先としても非常に人気の高い外資系企業のひとつです。
直近では急成長中のSlackを2.9兆円で巨額買収のニュースを出したことでも有名です。
この記事では、セールスフォースの年収や福利厚生、社風や特徴について解説しています。
あわせて、セールスフォースへの転職に関する情報や、効率的な転職の情報収集方法についても紹介していますので、参考にしてみてください。
セールスフォースの平均年収
はじめに、セールスフォースの平均年収について紹介します。
セールスフォースは有価証券報告書が提出されていないため、ここでは実際にセールスフォースでの勤務経験がある人の口コミが集まるOpenWorkを参考に算出します。
なお、以後本記事で記載される収入や口コミも、OpenWorkを参考にしています。
OpenWorkに投稿された口コミを見ると、セールスフォースの平均年収は約1,000〜1,200万円と言えます。
職種・年代別に見た詳しい年収は以下で詳しく紹介しますが、まずは、この年収が他社と比較してどれほど高給なのか見てみましょう。
はじめに、国税庁の最新データによると、日本における正規雇用の人の平均年収は2018年度で「441万円」となっています。
また、転職サイトdodaのデータによると、2019年度のIT/通信業界の平均年収は「446万円」です。
つまり、セールスフォースの平均年収は、同じ業種内よも3倍以上も高額なのです。
セールスフォースの職種・役職・年代別の平均年収
次は、セールスフォースの職種・役職・年代別の平均年収を見ていきます。
職種別の平均年収
まずは職種別の年収についてです。セールスフォースの職種には、大きく分けて以下の3種類があります。
■ 営業
■ コンサルタント
■ バックオフィス
各職種における平均年収は、以下のようになっています。
職種 | 平均年収 | ||||
---|---|---|---|---|---|
営業職 | 約1,800万円 | ||||
コンサルタント職 | 約1,500万円 | ||||
バックオフィス | 約900万円 |
特に営業職は実力によって大きく給与が変動し、同じ職種でも振れ幅が大きいようです。
役職別の平均年収
役職別の平均年収についてですが、セールスフォースは外資系企業ということもあり、役職ではなく実力主義にて給与が決められているようです。
役職による年収の差異に関する情報は見受けられませんでした。
実力により年収が変わると考えて良いでしょう。
年代別の平均年収
次は年代別の年収です。
ここでは、勤続年数に応じた年収の例を紹介します。
勤続年数 | 年収目安 | ||||
---|---|---|---|---|---|
勤続3年未満 | 営業:1,100万円 コンサルタント:1,500万円 バックオフィス:700万円 |
||||
勤続3〜5年 | 営業:1,080万円 コンサルタント:1,860万円 バックオフィス:1,200万円 |
||||
勤続5〜10年 | 営業:1,500万円 コンサルタント:2,000万円 バックオフィス:770万円 |
||||
勤続10年以上 | 営業:1,700万円 コンサルタント:2,000万円 |
勤続年数にほぼ関係なく、年収が異なることがわかります。
また、勤続年数10年以上の口コミが少ないのも特徴的でした。
外資系企業らしく、長期間同じ会社で勤め上げるのではなく、スキルアップと転職を前提に在籍している人が多いことが予想できます。
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セールスフォースの昇給制度・ボーナス・残業代について
次は、セールスフォースの昇給制度とボーナス、残業代について詳しく紹介します。
昇給は実力次第
先ほど少し触れた通り、セールスフォースの給与は実力により決定されます。
これは、外資系企業であり、実力主義が根底にあるためと言えるでしょう。
具体的には、月給は「基本給+インセンティブ」であり、その割合は、営業は「6:4」、その他の部署は「8:2」という声が多く見受けられました。
年俸を毎年契約するイメージで、役職ではなく本人の実力によって平均年収が決められているようです。
ボーナスについて
平均年収が高いセールスフォースですが、ボーナスは高額ではないようです。
具体的にOpenWorkの声を見てみると「給与の1ヶ月分がボーナスとなっており、あまり多くはない」、「賞与は年収の10%が基本で、成績によって増減する」という意見が多く見られました。
残業代は職種によって変わる
残業代、および残業量は、職種により大きく違いがあるようです。
具体的に見てみましょう。
勤務経験者の意見では、営業職からは「一人ひとりの業務が多く、ワーク中心の生活になることは避けられない」、「睡眠すら難しい日がある」という意見が多く見られた一方、バックオフィス職からは「ワークフロムホーム(リモートワーク)も申請すれば可能」、「長期休みも部署のほぼ全員が取得している」と言う声が多い傾向に見られる傾向にありました。
このような意見から、残業量の多い営業職が、残業代も高額になると予想できます。
セールスフォースの福利厚生制度と休暇
ここでは、セールスフォースの福利厚生と休暇制度について紹介します。福利厚生については、以下の通りとなります。
福利厚生制度 | 内容 | ||||
---|---|---|---|---|---|
健康関連 | 健康を維持する活動に対し、毎月 100 ドルの補助金支給有。養子縁組、不妊治療に対する手当有。メンタルケアや法律相談の利用可能。海外出張の際には、24 時間対応の緊急時アシスタンスを利用可能。 | ||||
学習・研修 | 対話型学習コースを使用して、自分のペースで必要な知識を習得可能。他、従業員がそれぞれの役割で成功を収めるためのカスタマイズされたトレーニングを提供。リーダーや同僚によるメンタリングやジョブシャドウイング有。学校に通う場合は、 年間で最大 5,000 ドルの学習手当支給有。 | ||||
その他 | メディテーションルームの利用可能。従業員用のラウンジでの、スナックや飲み物が豊富の飲食可能。年間 7 日(56 時間)の有給ボランティア休暇取得可能。上位 100 人のボランティアに選出された従業員は、自分が選ぶ非営利団体に 1 万ドルの寄付が可能。 |
表を見て分かる通り、日系企業にはなかなかない研修制度やボランティア制度などの福利厚生制度が整っています。
また、休暇制度は土日祝日・有給休暇など基本的なものとなっているようです。
外資企業らしく「給休暇は取りやすい」「Work From Home(リモートワーク)が浸透している」という声が多く見受けられました。
セールスフォースの社風や企業文化
次は、セールスフォースの社風と文化について見てみましょう。
透明性のある社風
セールスフォースは、風通しのよく透明性のある社風が特徴的です。具体的に、社員の声を見ると、次のような意見が見られました。
「従業員の満足度にも目を向けられており、アメリカからの情報も全世界の従業員に発信され、会社の状況を知ることができる」、「平等を声高に主張するだけあり、対応や給料など、男女、LGBTなどによらず、同じものが得られる」
このように、ポジションや立場に関わらず、従業員は平等に扱われ、透明性のある社風のようです。
実力主義の風潮がある
給料面を見ても分かる通り、セールスフォースの大きな特徴は実力主義を貫いているところです。
外資系企業らしく、勤続年数や役職に応じてではなく、結果によって評価がつけられます。
評価が給与の大部分を決定するため、実力主義の風潮の企業と言えるでしょう。
世界No.1のCRMを提供
セールスフォースは「世界No.1のCRM」を謳う企業です。
改めて紹介すると、CRMとはCustomer Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネジメント)の略で、顧客管理システムを指します。
セールスフォースは簡単に言うと、企業と製品・従業員・顧客をつなぐシステム開発・運用をする企業。
セールスフォースはCRMにおいて多くの企業に支持されており、実に15万社以上の企業にセールスフォースのプラットフォームが利用されているのです。
多くの企業がプラットフォームの導入により、営業・カスタマーサービス・マーケティングなどの生産性を上げていることから、高い評価を得ています。
セールスフォースに転職するには?
高い年収が魅力のセールスフォース。ここでは、セールスフォースに転職するにあたって知っておきたい情報を紹介します。
転職難易度は高い
セールスフォースの転職難易度は、比較的高くなっています。
その理由は、中途者には即戦力となるような高い能力を持った人が求められているためです。
具体的に、2020年11月時点で募集されている「テクニカルサポート」の要項を見ると、以下の条件が記載されています。
■ 2-5 years of prior experience in Technical Support
(2-5年のテクニカルサポートとしての職務経験)
■ Experience with Salesforce and/or CRM applications.
(セールスフォースやCRMアプリの利用経験)
■ Demonstrated analysis, problem solving and skills troubleshooting expertise
(分析・問題解決・トラブルシューティングスキル)
■ Ability to effectively prioritize and escalate customer issues as required
(顧客の問題解決能力)
■ Ability to multi-task and perform effectively under pressure
(マルチタスクをこなす能力・プレッシャー耐性)
■ Solid understanding of Internet technologies: firewalls, web servers, web proxy servers, etc.(インターネットに関する深い知見)
■ Understanding of database concepts and data management (RDBMS) and SQL
(データベース・データマネジメント・SQLに対する理解)
■ Understanding and experience reading/writing HTML
(HTMLに関する知識と経験)
■ Read, develop, and debug software with Java, Visual Basic, C# or at least one modern object-oriented language(Java, Visual Basic, C#などの理解)
当該業務における経験に加え、インターネット言語に関する深い知識と経験が求められていることがわかります。
また、全ての応募要項が英語で記載されていることから、高い英語力も必須でしょう。
中途募集が多い
求められるレベルは高いものの、セールスフォースは中途者採用に積極的な企業です。
具体的に、採用HPを見てみると2020年11月時点では日本国内で126ものポジションで人材が募集されていました。
募集される職種は日々変動するようなので、興味のある方は随時チェックすることをお勧めします。
セールスフォースの求める人材像
セールスフォースは、どんな人材を求めているかについて、公式HPから探ってみましょう。
まず、企業理念が記載されたページには「私たちは、誠意、透明性、意思統一、説明責任に従って行動します」と明記されています。
さらに、社員の声のページを見ると、以下のような意見が掲載されています。
「困ったことがあれば、すぐ周りに聞くことができますし、助け合うカルチャーが浸透しています」
「社内には『どうすればお客様を成功に導くことができるのか』という言葉が飛び交っています。」
「お客様の成功をバックアップすることが自分たちの成功につながる」
このような行動指針や社員の意見をまとめると「責任感が強く、チームで協業でき、顧客目線を持てる人物」が求められると言えそうです。転職面接時は、前職などのエピソードをこのような人物像が浮かぶように語るといいでしょう。
Career Treeで自分の転職可能性を確認しよう!
セールスフォースへの転職難易度は高いです。
高い英語力を前提に、ITに関する知識や経験が必要です。
セールスフォースへの転職を成功させるためにまずすべきことは、転職に関する正しく新しい情報を把握することです。
例えば、セールスフォースへ実際に転職した人のデータを見ることで、最新の採用情報などを知れるでしょう。
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他社の研究が必須となるセールスフォースの転職対策において、効率的に情報収集するツールとして役に立つでしょう。
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「今働いている会社からはセールスフォースに転職した人はいるのか」という情報も知れるのです。
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まとめ
ここまで、セールスフォースの年収や社風、転職情報について紹介してきました。
高い年収で、IT企業の中でも転職先として人気も高いセールスフォース。
中途の募集は多いものの、募集されるポジションは日々変わるため、転職を成功させるためには、正確な情報をキャッチアップすることが大切です。
Career Treeに登録すると、最新のセールスフォースへの転職に関する最新データを得られます。
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Career Treeを参考にしながら、セールスフォースへの転職を検討してみてください。