ベインアンドカンパニーは、アメリカ・ボストンで創設されたコンサルティングファームです。北米・アジア・ヨーロッパなど世界37ヶ国に58拠点のネットワークを展開している大規模な企業であり、外資系コンサルに興味がある人なら1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
この記事では、ベインアンドカンパニーの年収や福利厚生、社風や特徴について解説しています。あわせて、ベインアンドカンパニーへの転職に必須となる、効率的な情報収集の方法についても紹介していますので、参考にしてみてください。
ベインアンドカンパニーの平均年収
初めに、ベインアンドカンパニーの平均年収を見ていきましょう。ベインアンドカンパニーの日本支社は「ベインアンドカンパニー・ジャパン・インコーポレート」という名称で、非上場の企業です。そのため、有価証券報告書から正確な平均年収を知ることができません。
そこで今回は、実際にベインアンドカンパニーでの勤務経験のある人の口コミが掲載されるサイト「OpenWork」に寄せられた年収事例を基に、平均年収を算出します。
2021年3月時点で、OpenWorkに投稿された14件の年収事例を見ると、ベインアンドカンパニーの年収の中央値は、おおよそ1,200万円程度と予想できます。ただし、母数が少ないことに加え、ベインアンドカンパニーでは実力主義で年収が決められるため、一概には言えません。
ちなみに、転職サイト「doda」のデータによると、2019年度の金融業界の平均年収は「448万円」となっています。他のコンサルティングファームと比較しても、ベインアンドカンパニーの平均年収は非常に高額であることは間違いないでしょう。
ベインアンドカンパニーの職種・役職・年代・学歴別の平均年収
続いて、ベインアンドカンパニーの職種・役職・年代ごとの年収を見てみます。ここでも、OpenWorkを参考に、各項目の平均年収を推定します。
職種別の平均年収
まずは職種別の年収についてです。OpenWorkに投稿された口コミは全て、コンサルタント職での勤務経験者からのものであり、その平均年収は上述の通り「1,200万円程度」でした。ただし、ベインアンドカンパニーではコンサル職以外にも、人事や秘書などのコンサルタントをサポートするバックオフィス業務もあります。
初任給や平均年収は明らかにされていませんが、他社の外資系コンサルタントファームの年収事例を見ると、バックオフィス職での年収はコンサルタントの約5〜7割であることが多いようです。そのため、ベインアンドカンパニーのバックオフィスの平均年収は「約600〜840万円程度」と予想できます。
役職別の平均年収
続いては役職別の年収についてです。ベインアンドカンパニーの年収は、役職によって以下のように異なります。
役職 | 平均年収 | ||||
---|---|---|---|---|---|
アソシエイト | 650〜900万円程度 | ||||
アソシエイトコンサルタント | 900〜1,500万円程度 | ||||
コンサルタント | 1,500〜2,000万円程度 | ||||
ケースチームリーダー | 1,800〜2,200万円程度 | ||||
マネージャー | 2,200〜3,000万円程度 | ||||
プリンシパル | 3,000〜5,000万円程度 | ||||
パートナー | 5,000万円〜 |
グローバルで統一された評価制度に基づき、昇進が決まるようです。また「昇進に向けて会社全体で支援する風潮がある」という意見がありました。
年代別の平均年収
次は年代別の年収について見てみましょう。ここでは、OpenWorkに掲載されている勤続年数に応じた年収の例を紹介します。
勤続年数 | 年収目安 | ||||
---|---|---|---|---|---|
勤続3年未満 | コンサルタント:1,800万円 コンサルタント:1,000万円 コンサルタント:950万円 |
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勤続3〜5年 | コンサルタント:1,000万円 コンサルタント:1,100万円 コンサルタント:1,200万円 |
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勤続5〜10年 | コンサルタント:1,500万円 コンサルタント:1,600万円 |
表を見ると、勤続年数が長い人ほど年収も高いことがわかります。ただし、これは年功序列で給与が上昇するというわけではなく、稼げる人ほど長期にわたって勤務し続けているためと言えそうです。
ベインアンドカンパニーと競合他社との平均年収比較
続いては、ベインアンドカンパニーと、競合他社である外資系大手コンサルティングファームであるA.T.カーニーとマッキンゼーアンドカンパニーの年収を比較してみましょう。なお、3社全ての日本支社が非上場のため、平均年収はOpenWorkの寄せられた意見を基に算出しています。
企業名 | 平均年収 | ||||
---|---|---|---|---|---|
ベインアンドカンパニー | 約1,200万円 | ||||
A.T.カーニー | 約1,600万円 | ||||
マッキンゼーアンドカンパニー | 約1,700万円 |
表を見ると、ベインアンドカンパニーの平均年収は、A.T.カーニー、マッキンゼーアンドカンパニーの年収に比べるとやや劣るようです。ただし、ここで記載する数字はあくまでOpenWorkのデータを基にしたものです。また、各社の年収は能力によって決定されるため、ベインアンドカンパニーの年収が必ずしも他社よりは低いとは断言できません。
マッキンゼーアンドカンパニーの年収について詳しく知りたい方はマッキンゼーの平均年収はいくら?役職別の年収や仕事環境・就職試験についても紹介!をご覧ください。
A.Tカーニーの年収について詳しく知りたい方はA.T. カーニーの平均年収は?福利厚生制度と休暇、社風についてもご紹介!をご覧ください。
ベインアンドカンパニーの福利厚生制度と休暇
次は、ベインアンドカンパニーの福利厚生と休暇制度を紹介します。ベインアンドカンパニーの公式HPによると、以下の休暇制度・福利厚生制度があることがわかります。
休暇制度 | 育児休業(すべての地域で取得可能)、テイク・ツー(個人の目標達成のために使用できる2カ月間の休職)、休職制度(個人的な理由により長期間業務を離れる必要が生じた場合に取得可能)など | ||||
福利厚生 | エクスターンシップ(4~6ヶ月間にわたって、キャリア目標に則した会社で社外研修を行う機会)、トランスファー制度(ベインの海外オフィスで働く機会)フレックスタイム・時間短縮・ジョブシェアリング(家庭の事情、その他個人的なニーズに基づき利用可能)など |
個人の生活と業務を両立できるような制度が揃っています。また、このほかにもOpenWorkの口コミでは「ご飯代が1日2,000円支給される」「終電後の帰宅の場合はタクシー代が出る」という声もありました。
ベインアンドカンパニーの昇給制度・ボーナス・残業代
次は、ベインアンドカンパニーでの昇給制度やボーナス・残業代について紹介します。
ベインアンドカンパニーの昇給制度
ベインアンドカンパニーでは、半年に1度の評価によって昇進の可否が決定されます。評価についてはグローバルで統一された指標があり、また評価をつける側のためのトレーニングも用意されているため、「納得感・透明性がある」という意見が多く見られました。実際に、新入社員からマネージャーまでは同じ項目で評価が付けられるようです。
昇給の幅については、「新卒入社後順調にキャリアアップすれば毎年100万円単位で給与が上がる」という声があります。ただし、やはり実力主義であり「年齢・年次・家族構成は関係なく、職位によってのみ決まる」という声が多く見受けられました。
ボーナスについて
ベインアンドカンパニーではボーナスが年に1度支給されます。金額については、会社の業績と個人成績によって決定されるようです。収入の3〜5割がボーナスであり、ボーナス比率が高いため会社の業績や評価によってもらえる金額が大きく上下することもあるとの声が見られました。
また、ベインアンドカンパニーでは他の外資系コンサルファーム同様、年俸制となっています。年俸に残業代も含まれるため、残業時間数に応じた残業代の支給はないようです。
ベインアンドカンパニーの社風
次は、ベインアンドカンパニーの社風について見ていきましょう。
ベインアンドカンパニーの社風
ベインアンドカンパニーの社風をまとめると、「グローバルかつ社員の成長を重視する風土」と言えます。
具体的に、グローバルという部分については「プロジェクトごとに海外に行ったり来たりする」「全世界のオフィスで開催される共通のイベントがある」などと言った声が見られました。
また「社員の成長を重視する」ということについては「評価のタイミング以外でもフィードバックを豊富にもらえる」「社員同士が1人1人の成長に対して投資し合うのが当然というマインドセットがある」という意見があります。また、「毎週金曜夕方からはイベントがオフィスで開催されている」と言った声もあり、社員同志の仲を深めるような試みもあるようです。
ベインアンドカンパニーに転職するには?
次は、ベインアンドカンパニーに転職するにあたって知っておきたい情報について解説します。
ベインアンドカンパニーの転職難易度
ベインアンドカンパニーへの転職難易度は、非常に高いです。その理由は、内定を取るためには高い英語力と能力が必要とされることに加え、募集人数が限られているためです。
コンサルタント職の募集要項を見てみると、求める人材として以下が掲げられています。
■信頼できるチームプレイヤーであると同時に、自主的思考の持ち主
■納期厳守で計画的、マルチタスクに長けている
■口頭・文書による表現に優れ、数量的能力およびプレゼンテーション能力が高い
■優れた分析的思考
■海外出張および駐在の意欲がある(本人が望む場合)
■英語が堪能である
具体的なコンサルタントとしての勤務経験は必須ではありませんが、上記の能力を全て満たす必要があるとなると、難易度が高いと言えるでしょう。また、選考においては実際のクライアント案件を題材に使用してケース面接が行われます。実際の案件に対して問題解決能力や提案力を示す必要があるため、それをクリアするのは決して簡単とは言えないでしょう。
ベインアンドカンパニーが求める人材像
ベインアンドカンパニーが求める人材像について、実際の社員へのインタビュー記事を基に探ってみましょう。インタビューを受けた社員は、ベインアンドカンパニーの社員の特徴として「自分を成長させたい」「クライアントに対して本当の価値を出すということをグローバルな仲間と一緒にやっていきたい」という志を持っている人が多いと挙げています。
その上で、求める人物像として以下の3つの能力を持つ人と語っています。
■統合型思考
■IQとEQ両方を持ち合わせている
■チーム力
「統合型思考」とは、戦略・運用・組織を横断して考える思考能力を、「IQとEQ」とは、分析力や知識といったIQに加え、顧客を理解し、密接な関係をつくるEQを指します。そして「チーム力」については、クライアントを含めたチームで行うコンサルティングという仕事において、自分がするべき役割を的確に果たし、意見を発信できる能力が求められるとのことです。
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ここまで見てきた通り、ベインアンドカンパニーは少数精鋭かつ中途採用者に求められる能力が高いため、転職難易度も高いです。
ベインアンドカンパニーのへの転職を成功させたい場合、まず取り組むべきは事前の情報収集と言えるでしょう。具体的には、実際にベインアンドカンパニーのへ転職を決めた人の実例データを見ることで、どのように転職活動を進めたのかを知ることができます。
ベインアンドカンパニーのへの最新の転職データを知るためには、CareerFinderの利用がおすすめです。CareerFinderは、実際にベインアンドカンパニーに転職を成功させた人の生のデータを見ることができるツールです。
もちろんCareerFinderで見られるのは、ベインアンドカンパニーへの転職情報だけではありません。マッキンゼーアンドカンパニーやA.T.カーニーなど、他の外資系コンサルティングファームへの転職の実例データも見られます。同業他社で転職の面接やテストの違いなどを知ることで、効率的な対策ができるでしょう。
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まとめ
ここまで、ベインアンドカンパニーの年収や社風、昇格制度や転職情報について見てきました。
年収も知名度も高く、働きやすい環境であるベインアンドカンパニーへの転職難易度は、非常に高いです。
それでもベインアンドカンパニーへ転職したい場合は、まずは正確な情報を収集することから始めましょう。CareerFinderに登録すると、ベインアンドカンパニーをはじめとした様々なコンサルティングファームの最新の転職情報を見ることができます。
加えて、CareerFinderでは、今の勤務先からベインアンドカンパニーヘ転職をした人はいるのかという視点からも情報を探す事ができます。また、現在属している業界からコンサルティング系企業に転職するためには、何をするべきかという調べ方をすることもできます。
CareerFinderを参考にしながら、効率的にベインアンドカンパニーへの転職活動を進めてみてください。