JALの年収は低い?役職別年収や激務度をコロナ影響とともに徹底調査!

日本航空(JAL)は、東京都品川区に本社を置く日本の大手航空会社です。日本国内では国際線・国内線ともにトップの旅客数を誇り、航空会社全日本空輸(ANA)とともに日本国内の二大エアラインに数えられています。

本記事では、JALの年収や福利厚生、社風などの様々な情報をご紹介します。
JALへの転職をお考えの方に向けた情報をお届けします。

日本航空(JAL)の平均年収

2021年度のJALの有価証券報告書によると、JALの平均年収は678万円です。

国税庁の令和元年民間給与実態統計調査によれば、国内の平均年収は436万円です。JALの平均年収はその約1.5倍の高水準となっています。

2020年度の有価証券報告書によると、JALの平均年収は839万円でした。新型コロナウイルスの影響を受け、大幅にダウンしていることがわかります。

平均年収が大幅にダウンした理由の1つとしては、JALの給与制度が挙げられます。JALのパイロットやキャビンアテンダント(CA)の給与は、基本給に加えて出来高制の乗務手当が支給されます。新型コロナウイルスの影響でフライトの本数が激減したため、乗務手当分の年収が減少してしまったのです。

JALの年代・職種別の平均年収

JALの年代別年収と職種別年収を見ていきましょう。

ここでは、「OpenWork」のデータを参考に各項目の平均年収を推定しています。

JALの年代別の平均年収

年代 平均年収
20代 約300〜450万円
30代 約400〜600万円
40代 約500〜800万円
50代 約675~1,000万円

JALの給与体系は、基本的に年功序列であることがわかります。そのため、若手のうちの年収水準はあまり高くはないようです。

基本給に加えて、賞与と、パイロットやCAの場合は乗務手当が支給されます。しかし、新型コロナウイルスによる業績悪化の影響で、ボーナスはほぼ無いに等しいという口コミも見られました。

従来の制度では、年間4.0か月を下限として、業績に連動して賞与係数(月数)が変動するというシステムで賞与が年に3回支給されていました。

JALの職種別の平均年収

職種別の平均年収を見ていきましょう。

職種 平均年収
営業職 約625万円
企画・事務・管理職職 約592万円
客室乗務員職 約468万円

職種別平均年収を見ると、最も高い水準なのは営業系、反対に最も低いのは客室常務職となっています。
先述の通り、客室乗務職に関しては乗務手当の大幅ダウンが大きく響いていると予測できます。

ここでは、職種によって平均年収に大きなばらつきが見られますが、これは回答者の人数や役職にも大きく関係しています。

JALとANAとの平均年収比較

JALと競合航空会社との年収を比較していきます。
今回は、同業大手のANAと比較を行いました。

ここでは、各社の有価証券報告書のデータを使用しています。

企業名 売上(百万円) 平均年収
JAL 481,225 678万円
ANA 728,683 564万円

JALの平均年収は、業界2番手であるANAよりも高い水準であることが分かります。

JAL、ANAともにコロナ禍で売上・年収はダウンしていますが、業界トップを走るJALは依然としてANAの平均年収を上回っているようです。

■関連記事
ANA(全日本空輸)の職種別の年収をご紹介!コロナの影響で4割減?

JALの福利厚生や休暇制度

JALの福利厚生と休暇制度についてご紹介します。

休日・休暇制度 週休2日制(土・日)、祝日、年末年始、年次有給休暇、季節特別休暇など
出産・育児

産前休職制度、出産特別休暇、出生休暇、育児休職制度、男性の育児休暇、深夜業免除制度、所定労働時間を超えて就業させない制度、所定外労働を制限する制度、子の看病のための休暇制度、配偶者転勤同行休職制度、不妊治療休職制度、育児のための短時間勤務、妊娠中の乗務制度、産前地上勤務制度、短日数乗務制度、1日単位の深夜業免除措置希望日申請制度など

諸手当 通勤費、時間外・休日・深夜手当、年末年始手当、子女扶養手当、単身者住宅費補助など
保険・資産形成支援制度 各種社会保険適用(日本航空健康保険組合加入)、財形貯蓄制度、社内貸付金制度、JALグループ従業員持株会制度など
その他 フレックスタイム制度、テレワーク制度、フリーアドレス制度、ワーケーション制度、ブリージャー制度、JALスタッフトラベル制度など

JALでは、上記のように福利厚生がとても充実しています。

特に、出産・育児に関する制度が整っているのが特徴で、子育てをしながら働きやすい制度が男女それぞれに合わせて用意されています。パイロットやCAなど、頻繁に乗務がある職種に関しては、福利厚生制度が特に手厚くなっている印象です。

休日に関しては、土日休みではないため不規則であるというデメリットがある一方で、4日勤務2日休みのサイクルで有給や年間休日も取得しやすいといったメリットもあるようです。

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JALはホワイト企業?激務度や社風について

JALの社風

JALには、「JALフィロソフィ」と呼ばれる独自の企業フィロソフィが存在します。これが社員の間に深く浸透しており、共通認識として統一されているのが特徴です。

JALは特にチームワークを重んじる文化が強く、社員同士が同じ方向を向いて仕事に取り組む姿勢が魅力だという声も多くありました。

しかし一方で、古い日本企業の体質が未だに残っており、体育会系のような厳しい上下関係の文化もあるようです。

JALはホワイト企業

結論、JALの激務度は低くホワイト企業であると言えます。

Openworkによると、JALの労働環境は月間平均残業時間は12.5時間、有給休暇取得率は80.2%です。
航空・鉄道・運輸・倉庫業界平均はそれぞれ23.8時間、63.3%なので、
JALは業界平均と比べ残業時間は少なく、有給取得率は高くなっています。

業界関係なく見ても、JALの平均残業時間はかなり少ないと言えるでしょう。部署によっては残業が無く定時で上がれるとのことです。

強いて言えば、営業系の部門がやや残業が多めのようですが、会社全体としてワークライフバランスを重視する方針があるため、働きやすい環境が整っています。

【最新ニュース!!】コロナ影響でJALの年収が3割減!?出向の実態も調査

新型コロナウイルスの影響で、パイロットやCAの年収が激減しました。従来、パイロットは航空会社内で最も高給な職種とされ、コロナ前のJALパイロットは平均年収2000万円前後でした。

しかし、新型コロナウイルスの世界的流行により、パイロットの乗務時間が著しく減少しました。パイロットの給与体系は、基本給と賞与に加え出来高制の乗務手当で構成されています。

ある50代のJALパイロットによると、フライト機会は約2割減少し、機種によっては月に1回したフライトが入らないこともあったということです。事実、JALの競合であるANAの40代パイロットは、年収が約30%減る見込みと明かしています。

しかし一方で、月給に大きな変化はないと話すパイロットもいるため、パイロットによって乗務回数に差があり、収入のダウン幅はまちまちであることがわかります。また、乗務が減った分知識習得など自己啓発に取り組んでおり、意外に忙しいという声もありました。

そんな中、JALやANAでは、自社社員に対しグループ外出向や業務委託を推し進めています。中には、多忙な月のCA乗務手当相当の金額が基本給とは別に支給される仕事もあるようです。例えば、KDDIではCAの場合月に12万円が基本給に加え支給されます。

JALのグループ外出向先や業務委託先のリストは以下です。

地方自治体・官公庁 厚生労働省支援業務、鹿児島県、徳島県、秋田県、静岡県浜松市、兵庫県伊丹市、鹿児島県霧島市
民間企業 ノジマ、KDDI、ヤマトホールディングス、パソナグループ、テレコメディア、アンズコーポレーション(ロート製薬関連会社

JALに転職するには?

JALの転職難易度は高い?

JALの転職難易度は非常に高いと言えます。

理由としては、求人数がきわめて少ないことが挙げられます。求人情報を逃さないよう、専門の人材紹介会社から密に情報収集を行うことが重要です。

特に現在は、コロナ禍による業績低迷で、採用規模を大幅に縮小しているのが実情です。新卒採用もストップしているほど間口が狭いため、中途採用もかなり高い倍率になることが予想されます。

JALの求める人物像

JALの求める人物像は以下の通りです。

■ 感謝の心をもって、謙虚に学ぶ―感謝の気持ちを常にもち、世の中すべてから謙虚に学び、自己成長できる人財
■ 果敢に挑戦し、最後までやり遂げる―失敗を恐れず常に新しい事に挑戦し、人任せにすることなく最後までやり遂げる人財
■ プロ意識をもつ―自分の仕事に誇りと責任をもち、地道に自分の専門を極める人財
■ 採算意識をもつ―JALグループが社会から必要とされ、永続的に発展する為に、強い採算意識をもつ人財
■ 多文化を尊重し、適応する―世界の多様な文化と積極的に触れ合い、異なる文化・価値観を尊重できる人財
■ 仲間と共に働く―仲間と共に働き、仲間のために頑張ることに誇りと喜びを感じられる人財
■ お客さまに心を尽くす―すべてのお客さまに、感謝の気持ちを形にしてお返しすることができる人財

以上から、ともに働く仲間に対し感謝の気もちや謙虚さを忘れずに接することや、JALグループの一員としての誇りをもちつつ新しいことにも積極的に挑戦すること、多文化を受け入れながら日本のおもてなしを世界に発信していくことが求められていると考えられます。

JALの選考フロー

JALの中途採用における選考フローは以下の通りです。

web書類選考 → 一次面接 → 二次面接 → 最終面接 → 内定

一次面接と二次面接は現場職員や人事により行われ、最終面接は役員と人事により行われます。選考が進むにつれて通過難易度も上がり、転勤や異動を苦としない総合職マインドをかなり確認されるのが特徴です。

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まとめ

ここまで、JALの年収や福利厚生など、転職活動にあたって押さえておくべき情報を紹介しました。

高い業界シェアと安定した業績で、転職先としても高い人気を誇るJALですが、転職希望者には極めて高いスキルが求められるため、転職難易度が非常に高いことも事実です。

JALで働きたい方は、まずは転職の正しい情報を知ることが重要です。CareerTreeに登録することで、最新のJALへの転職に関するデータを収集できます。最新の転職事情について知ることで、具体的な面接対策を行うことができるでしょう。

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