ビール業界の大手企業として知られているアサヒビール。
1960年代から80年代まで低迷する期間がありましたが、1987年に現在も主力商品である「アサヒスーパードライ」が発売されて以降、シェア・売上高ともに回復し、現在はキリンと熾烈なトップシェア争いを繰り広げています。最近では、ジョッキ缶という特殊形状のビールを販売して話題を集めています。
この記事では、アサヒビールへ転職を検討されている方に、アサヒビールの平均年収や福利厚生、転職難易度などの転職活動を行う前に知るべき情報をご紹介します。
アサヒビールの平均年収
アサヒビールはアサヒグループホールディングスの子会社で上場していないため、有価証券報告書がありません。
こちらの記事ではアサヒビールの親会社である、アサヒビールグループホールディングスが公表した有価証券報告書を基に平均年収をご紹介ます。
有価証券報告書によると、2020年のアサヒビールの平均年収は1,325万円、
平均勤続年数は17.0年でした。
平均年収1,325万円を国税庁が調べた令和元年民間給与実態統計調査の国内労働者の平均年収と比較すると、国内労働者の平均年収は436万円、アサヒビールの平均年収は国内平均年収の3倍です。
この平均年収は、アサヒビール全体の平均ですが、職種や役職、年代別に見ると、どのようになるでしょうか。
次項は上記の3つに分類して平均年収について、まとめています。
アサヒビールの職種・役職・年代別の平均年収
職種・役職・年代別に分けてアサヒビールの平均年収を算出しました。
こちらは、OpenWorkやdoda、その他、複数のサイトから平均年収を算出しています。
職種別の年収
職種別の平均年収は、以下の通りです。
職種 | 平均年収 | ||||
---|---|---|---|---|---|
営業職 | 400~1,050万円 | ||||
企画職 | 600~820万円 | ||||
事務職 | 500~850万円 |
営業職の年収の上限が他の職種と比べ、高くなっています。
営業職は営業手当が付くようで、職種ごとに設けられた手当も年収を上げるための、要素になるようです。
役職別の平均年収
係長・課長・部長の役職者の平均年収は以下のようになります。
役職 | 平均年収 | ||||
---|---|---|---|---|---|
係長 | 1,150万円 | ||||
課長 | 1,310万円 | ||||
部長 | 1,620万円 |
部長職では、アサヒビールの平均年収を超えるようです。
また、アサヒビールでは、40代で課長職へ昇進するのが一般的のようです。
役職者の年収が平均年収よりも低い理由として、年功序列による昇給制度で50代の社員の方の割合が高いため、と口コミに記載されていました。
50代で役職定年があるものの、これを迎えても年収が下がることはないようで、平均年収を引き上げている理由のようです。
年代別の平均年収
年代別の平均年収をdoda調べの年代別平均年収と比較し、表にまとめました。
年代 | 平均年収 | doda調べ | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
20代 | 730~974万円 | 348万円 | ||||||
30代 | 1,090~1,190万円 | 444万円 | ||||||
40代 | 1,270~1,330万円 | 510万円 | ||||||
50代 | 1,390~1,400万円 | 613万円 |
20代の内から、dodaが調べた平均年収の2倍以上の収入が得られるようです。
アサヒビールの初任給は、大卒で232,000円、修士了で247,000円ですが、入社2年目頃から昇給や手当などで月給が額面で40万円近くになると口コミにあることから、20代の平均年収の下限730万円に、20代半ばには到達することが可能なようです。
アサヒビールと競合他社との平均年収を比較
アサヒビールの競合他社として、キリン、サントリーがあります。
この2社と比較すると、アサヒビールの平均年収は高いのでしょうか。
2020年の業績を記した最新の有価証券報告書を基に売上高・平均年収を比較しました。
企業名 | 創業 | 売上高 | 平均年収 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
アサヒビール | 1889年 | 2兆277億円 | 1,325万円 | ||||||||
キリン | 1870年 | 1兆8,495億円 | 873万円 | ||||||||
サントリー | 1899年 | 2兆3,676億円 | 1,185万円 |
売上高ではサントリーがトップで、アサヒビールは2位となっています。
ビール類の国内シェアだけに絞ると、アサヒビールは2009年から11年間、国内シェアトップを守っていましたが、現在はキリンがトップとなっています。
しかし、キリンが37.0%、アサヒビールが35.4%と僅差であることから、巻き返しが期待されています。
コロナの影響もあり、各社とも前年の2019年と比べ売上高は落ちていますが、経常利益は確保されており、安定した経営がされています。
平均年収を比較すると、アサヒビールが突出しており、競合他社2社と比較しても、アサヒビールの年収の高さを改めて確認することができます。
サントリーの年収について詳しく知りたい方は、サントリーの平均年収は?社風・特徴・転職についても解説!をご覧ください。
アサヒビールの福利厚生や休暇制度
福利厚生や休暇制度も転職をする際に、確認するべき重要な点です。
休日・休暇制度 | 原則週休二日制(土日)、年間休日123日、年次有給休暇、慶弔休暇、リフレッシュ休暇、メモリアル休暇、アサヒナイスライフ休暇(ボランティア休暇)、永年勤続休暇、出産休暇、子育て休暇、介護休暇 | ||||
育児・介護 | 育児・介護支援諸制度 | ||||
財産形成・共済制度 | 財形貯蓄、社員持株会、共済制度、企業年金制度 | ||||
諸手当 | 家族手当、通勤手当、時間外勤務手当 | ||||
各種保険 | 健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険 | ||||
その他 | 各種研修制度、通信教育、社内公募制度、キャリアデザイン制度、カフェテリアプラン、社宅・寮制度、各種保養所 |
業界を牽引する大手企業だけあり、福利厚生は非常に充実しています。
財形貯蓄などの資産形成に関する制度も充実し、年収も高いことから経済面に関する不安は少ないと言えるでしょう。
研修制度も新人研修から部門別、役職ごとの研修制度も整えられており、個人スキルを高める制度も手厚いようです。
育児・介護などの制度も充実し、育児休業は男性で62.5%。女性は100%取得と制度があるだけでなく、実際に取得できる環境も整えられています。
アサヒビールの昇給・評価制度やボーナスは?
アサヒビールは年功序列が強い昇給制度とご紹介しましたが、ここでは、具体的な昇給・評価制度やボーナスについて解説します。
アサヒビールの昇給・評価制度
アサヒビールは毎年4月に昇給が行われます。
公式サイトに掲載されている人事評価制度では、目標を設定し、半期に1度、上司と面談し進捗などの確認、状況に応じて支援が行われます。
年度終了時に目標に対する達成度の確認・評価、事業場長等が最終的な確認・評価を行う2段階方式の評価方法を採用しています。
最終評価終了後に直属の上司から、個人成果と会社の業績を考慮した査定内容が説明されます。
評価制度としては、このように記されていますが、口コミでは入社数年から10年くらいまでほとんど横並びの昇給と書かれていることが多いため、年功序列の色合いが強いとも言えるでしょう。
アサヒビールのボーナスはどのくらい?
ボーナスは年2回、6月と12月に支給されます。
何か月分が支給されるのか、公式サイトに記載はないため、口コミで確認すると個人と会社の業績が考慮され、2回合計で4~5か月分が支給されるようです。
平均年収1,325万円を基にボーナスを4.5か月分として計算すると、ボーナス額は361万円と20代の平均年収に相当する金額になります。
アサヒビールに転職するために必要な情報
収入が非常に高く、福利厚生や休暇制度も充実したアサヒビールですが、求められる人材や転職難易度は何なのでしょうか。
アサヒビールが求める人材
アサヒビールが求める人材像として、
■ 自ら課題を見つけ、挑戦し、やりきる力を持ち合わせている人
■ 組織やチームに積極的に働きかけ、影響力を与え、貢献できる人
■ コミュニケーションに長けていて、信頼を置かれ、周囲に刺激を与え、牽引することができる人
このように記されています。
上記の言葉を要約すると、
自発的に動き、協調性を持って人と接し、リーダシップがある人材
アサヒビールが求める人材は、このような人材と考えられるでしょう。
アサヒビールへの転職難易度
アサヒビールの転職難易度は非常に高いと考えて良いでしょう。
国内平均年収の3倍もの平均年収や、充実した福利厚生や休暇制度、業界大手企業としての知名度もあり、転職する企業としては、人気があるでしょう。
しかし、中途採用は公式サイトから人材紹介会社を通じて個別にオファーが来るようになっているため、どのような職種の募集が行われているのか確認できないため、この仕組みも転職難易度が高くなっている理由の一つです。
どのような職種が募集されていて、求められる経験・スキルはどのようなものなのか、対策を練るためにも、転職のプロである転職サイトを活用し、アサヒビールへの転職に必要な情報収集を行いましょう。
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業界最大手の企業の1つであるアサヒビールへの転職活動は、ご紹介したように非常に転職難易度が高くなっています。
アサヒビールに転職をするためには、転職に関する様々な知識を身につけ、転職活動を行うことが必要でしょう。
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まとめ
アサヒビールについてご紹介しました。
アサヒビールは、国内平均年収の3倍という1,325万円もの高い平均年収と充実した福利厚生、企業としての知名度も高く、人気の転職先です。
また、中途採用の情報が不透明な部分が多く、転職難易度が非常に高い企業です。
アサヒビールへの転職活動は、転職サイトを活用することがポイントになるでしょう。
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