世界4大監査法人の「BIG4」のうちのひとつによるコンサルティングファーム、KPMGコンサルティング。コンサル業界へ転職を考えたことのある人ならば、一度は聞いたことがある名前ではないでしょうか。
この記事では、KPMGコンサルティングの年収や福利厚生、社風や特徴について解説しています。
あわせて、KPMGコンサルティングへの転職に関する情報や、効率的な転職の情報収集方法についても紹介していますので、参考にしてみてください。
KPMGコンサルティングの平均年収
はじめに、KPMGコンサルティングの平均年収について紹介します。
KPMGコンサルティングは、非上場の企業であるため、有価証券報告書による公式な年収はわかりません。
そこで、実際にKPMGコンサルティングでの勤務経験がある人の口コミが集まるOpenWorkを参考に年収を探っていきます。
OpenWorkに寄せられた声を大まかに集計すると、平均年収はおおよそ「900〜1,000万円程度」と言えそうです。
この年収は他の企業から見ても高待遇です。具体的に言うと、国税庁の最新データによると、日本における正規雇用の人の平均年収は2018年度で「441万円」となっています。
また、転職サイト「doda」のデータによると、2019年度のサービス業界における平均年収は「369万円」です。
KPMGコンサルティングの平均年収は、日本の平均年収の2倍以上もの待遇ということです。
KPMGコンサルティングの職種・役職・年代別の平均年収
次は、KPMGコンサルティングの職種・役職・年代別の平均年収を見ていきます。
職種別の平均年収
まずは職種別の年収についてです。KPMGコンサルティングの職種には、大きく分けて以下の2種類があります。
■ コンサルタント
■ バックオフィス
各職種における平均年収は、以下のようになっています。
職種 | 平均年収 | ||||
---|---|---|---|---|---|
コンサルタント | 約1,100万円 | ||||
バックオフィス | 約800万円 |
役職にもよりますが、コンサルタントの方が、年収がやや高くなるようです。
役職別の平均年収
次は役職別の平均年収についてです。役職別に見ると、以下のような年収事例になります。
役職 | 平均年収 | ||||
---|---|---|---|---|---|
アナリスト | 約600〜700万円 | ||||
コンサルタント・シニアコンサルタント | 約700〜900万円 | ||||
マネージャー | 約900〜1,200万円 | ||||
シニアマネージャー | 約1,200〜1,400万円 | ||||
パートナー・ディレクター | 約1,400万円〜 |
役職の上昇に従って、年収も上がることがわかります。
年代別の平均年収
次は年代別の年収です。ここでは、勤続年数に応じた年収の例を紹介します。
勤続年数 | 年収目安 | ||||
---|---|---|---|---|---|
勤続3年未満 | シニアコンサルタント:750万円 コンサルタント:650万円 コンサルタント:850万円 |
||||
勤続3〜5年 | マネージャー:1,150万円 コンサルタント:1,000万円 コンサルタント:750万円 |
||||
勤続5〜10年 | マネージャー:1,060万円 ディレクター:1,850万円 |
実力主義とはいえ、勤続年数が長い方が年収も高い傾向にあるようです。また、勤続年数が10年以上という社員の声がほとんど見られなかったことも特徴と言えます。
KPMGコンサルティングの福利厚生制度と休暇
ここでは、KPMGコンサルティングの福利厚生と休暇制度について紹介します。
福利厚生制度 | 内容 | ||||
---|---|---|---|---|---|
休日/休暇 | 年次有給休暇(初年度10日、最大年20日)、出産・育児休暇、介護休暇、慶弔休暇、時短勤務制度、土曜日・日曜日・国民の祝日、年末年始(12月29日から1月4日まで)、その他会社の指定する日、有給休暇、リフレッシュ休暇 | ||||
福利厚生 | 通勤手当、健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険、退職金制度、公認会計士企業年金基金、健康保険組合カフェテリアプラン、健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険、退職金制度(在籍2年以上)、マッサージルーム、各種サークル・クラブ活動 |
「外資系企業は給与が高い分、手厚い福利厚生は期待できない」という印象を持つ人も多いかもしれません。しかしKPMGコンサルティングは、上のように非常に充実した福利厚生制度が整えられています。
KPMGコンサルティングの給与昇給制度・ボーナス・残業
次は、KPMGコンサルティングの給与昇給制度とボーナスおよび残業について紹介します。
給与・昇給制度について
KPMGコンサルティングの給与は、先述の通り、役職や勤続年数の上昇に応じて上がりやすくなるようです。
具体的には「タイトルが上がると10%は上がり、同じタイトルなら年に5%ほど上がる」という意見が見られました。
また、以前は役職ごとに最低勤続年数が設けられていましたが、2019年にその制度も撤廃され、年次を問わず誰でも実力に応じて職位を上げられるシステムになっているようです。
ボーナスについて
KPMGコンサルティングのボーナスについては「所属する部署によって、同じグレード・評価でも異なる」という声が見られました。
年に1度、業績と個人の評価によりボーナスが出るようですが、金額における明確な指標が提示されているわけではなく、不明瞭であるという意見が多くありました。
特に業績が上がっていない場合は、ボーナスの付与がない年もあるようです。
残業と残業代について
残業については、担当するプロジェクト及び上司次第という声が非常に多く見られました。
難易度の高い案件にアサインされた場合には、休日出勤や深夜残業も当たり前となる一方、負荷の少ない案件を担当している時は、平日の定時退社と自己都合の休暇や遅めの出勤も認められるようです。
また、残業代については年俸に25時間分の残業代が含まれており、制度上は25時間以上残業した場合は残業代が出るものの、申請しにくい雰囲気があるという意見も見受けられました。
KPMGコンサルティングの社風・雰囲気・特徴
ここでは、KPMGコンサルティングの社風と特徴について紹介します。
風通しがよくフランクな社風
KPMGコンサルティングは、社内の風通しが良く、上司ともフランクに接することができる社風のようです。
具体的には「BIG4の中でも比較的人に優しく、温厚な人間が多い」「非常に自由な社風で、ギスギスした雰囲気はない」「メンバー同士が協力しクライアントへ良いものを提供しようという意識が強い」「上司と気楽に話せて飲みに行ける」という声が見られました。
外資系コンサルの特徴を表す言葉として「UP or Out」がありますが、KPMGコンサルティングは「UP or Stay」という風潮で、昇進できないからといって、すぐにクビになることもないようです。
少数精鋭のコンサルティングファーム
少数精鋭というのも、KPMGコンサルティングを表すひとつの特徴でしょう。
具体的に言うと、KPMGコンサルティングの国内の従業員数は1,200人程度。
一方で、「BIG4」と言われている他のファームを見てみるとDTCは約3,600人、PwCコンサルティングは約2,660人、EYストラテジー・アンド・コンサルティングは約2,300人となっています。
他社に比べて圧倒的に従業員数が少ないことが特徴で、それに応じて個人に与えられる裁量も大きくなることが予想されます。
RPA案件を強みとしている
「RPA」とは、Robotics (=ロボット工学)Process(=プロセス)Automation(=自動化)の略です。
つまり、これまで人間が行っていた仕事を、AIなどロボットを活用して委ねることで、自動化仮想知的労働者とも呼ばれます。
KPMGコンサルティングはRPA案件を強みとしています。
たとえば、石川県加賀市や早稲田大学が業務改革においてRPAを導入した際に支援を行っています。
これにより、作業品質や生産性の向上が見込まれているとのこと。
RPA案件をはじめとして、時代に合わせたサービスをいち早く提供できることがKPMGコンサルティングの特徴です。
KPMGコンサルティングに転職するには?
ここでは、KPMGコンサルティングに転職するにあたって知っておきたいことを紹介します。
転職難易度は高い
高い給与と業績を誇るKPMGコンサルティングは、転職先としても人気が高く、難易度は高めになっています。
勤務経験のある社員の声を見ても「周りに頭の良い人が多く、学力、機転の利き方、回転力が他者に比べて抜きん出る」という声が見られました。
面接においては、頭の回転の早く学力の高い社員に対して「なぜKPMGコンサルティングで働きたいのか」「KPMGコンサルティングでどのような価値を生み出せるのか」ということを、論理的に理由付けして話す必要があるでしょう。
高いスキルや英語力を求められる
KPMGコンサルティングに転職にあたっては、高い英語力が求められます。具体的に見てみると、コンサルタント職の応募要項は以下の通りです。
■ 必須条件-学歴:大学院、大学卒以上(海外の大学可)。学部・学科等問わず
■ 歓迎条件-言語:ビジネスレベルの英語力
仕事で使えるだけの英語力が求められることがわかります。
ただし、スキルに関しては、必ずしもコンサルティングとしての勤務経験が必要なわけではないようです。
採用HPを見てみると「コンサルティング業界のご経験は必須ではありません。
それぞれの業界で培った深い知見やスキル・ご経験があれば、ご応募可能です。
実際に当社には、コンサルティング業界未経験ながらも第一線で活躍しているコンサルタントが多数在籍しています」と明記されています。
KPMGの求める人材像
KPMGの求める人材像について、公式HPの採用ページ「執行役員パートナー 経営企画担当インタビュー」を見ると、まだ発展途上にあるKPMGの環境は、個人の力を磨きながら人間味のあるコンサルティングをやりたいと思う人にとって最高だと語られています。
また、自分らしく働きたいという人や、挑戦したい気持ちがある人にとってもぴったりだそうです。
この言葉をまとめると「仲間と共に組織を成長させていきたい、新しいことに挑戦して自分の能力を高めたい」という思いを持った人が求められていると言えます。
CareerFinderで自分の転職可能性を確認しよう!
先述の通り、KPMGコンサルティングへの転職難易度は低くありません。
KPMGコンサルティングへの転職を考えた際にまずやるべきことは、正しく新しい情報を把握しておくことです。
例えば、KPMGコンサルティングへの転職を成功させた人の実例データを見ることで、最新の中途採用情報を知れるでしょう。
KPMGコンサルティングへの転職実例データを知るためには、CareerFinderへの登録がおすすめです。
CareerFinderでは、KPMGコンサルティングをはじめとして、多くのコンサルティングファームへの転職実例データを見ることができます。
KPMGコンサルティングへの転職を考えている方は、同時に他のBIG4への転職も検討している人が多いのではないでしょうか。
CareerFinderは、効率的に複数企業の転職情報を収集するツールとして役に立つでしょう。
CareerFinderでは、転職したい企業の情報を収集できるだけではありません。
現在勤めている企業を起点とした転職データを見ることも可能です。
つまり、「今働いている会社からコンサル業界に転職した人はいるのか」「自分が働いている業界からは、どんな人がKPMGコンサルティングに転職できたのか」という情報も得られます。
CareerFinderであれば、オンラインで手軽に、かつ充実したリアルな転職実例の情報収集が可能です。
加えて、一人ひとりの希望やバックグラウンドを加味した上での転職実例を紹介いたします。
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まとめ
ここまで、KPMGコンサルティングの年収や社風、転職の状況について紹介してきました。
「BIG4」のひとつとして、転職先としての高い人気を誇るKPMGコンサルティング。中途の募集は多いものの、優秀な人材が求められているため、転職は決して簡単ではありません。
KPMGコンサルティングへの転職を成功させるためには、まずは正しい情報を知ることが大切です。
CareerFinderに登録すると、最新のKPMGコンサルティングへの転職に関するデータを閲覧できます。
また、同業他社、たとえば他のBIG4に関する情報収集も同時に行えるため、効率的に転職活動を進められます。
加えてCareerFinderでは、今勤めている会社からコンサル業界へ転職した人はいるのか、KPMGコンサルティングの転職活動は他と比較して何に注意すべきかまで、様々な情報を知ることができます。
CareerFinderを参考にしながら、KPMGコンサルティングへの転職を検討してみてください。