NTT西日本は、親会社であるNTTの100%子会社で西日本地域の電気通信事業を行う総務省所管の特殊会社です。
東日本の通信事業を行うNTT東日本同様、光回線等を中心にブロードバンドサービスを展開し、西日本地域の通信インフラを担う重要な企業です。
情報・通信業界で大手となるNTT西日本の年収どのくらいなのでしょうか。
本記事では、平均年収や福利厚生、求める人材像など転職に必要な情報をご紹介します。
NTT西日本の平均年収
NTT西日本は上場していないため、有価証券報告書がありません。
こちらの平均年収は、親会社のNTTの2020年度有価証券報告書に記載されている情報をご紹介します。
NTTの平均年収は930万円、平均勤続年数は、16.7年でした。
この年収は国税庁の調査で国内平均年収と発表された436万円の2.1倍もの高収入となります。
昇給は年1回、賞与は年2回支給されます。
口コミによると、賞与は2回合計で4~5か月分が支給されるようです。
昇給・昇進は業績など総合的な評価によって行われるとされていますが、日本企業に多い年功序列の傾向が強く、昇給・昇進はある程度まで横並びで行われていくようです。
このため、安定した昇給と昇進が見込める半面、成果が反映されにくい制度のようです。
NTT西日本の職種・役職・年代別の平均年収
NTT西日本の職種・役職・年代別の平均年収をOpenWorkやdoda、その他、複数のサイトから算出しました。
職種別の平均年収
NTT西日本の職種別の平均年収は以下のようになります。
職種 | 平均年収 | ||||
---|---|---|---|---|---|
営業職 | 610万円 | ||||
技術職 | 580万円 | ||||
開発職 | 760万円 | ||||
企画職 | 610万円 |
職種ごとの平均年収を確認すると、開発職が飛び抜けているのが分かりますが、こちらはあくまでも各職種の平均値です。
口コミを確認した際、どの職種にも年収が1,000万円を超えられている方がいたことから、上記の表は参考程度にお考えください。
役職別の平均年収
役職別の平均年収はこのようになります。
役職 | 平均年収 | ||||
---|---|---|---|---|---|
主査 | 820万円 | ||||
課長 | 1,090万円 | ||||
部長 | 1,400万円 |
課長職で年収1,000万円台に到達し、NTT西日本全体の平均年収を超えます。
部長職の平均年収が1,400万円ですが、こちらも平均額なので、これ以上の収入を得ることも可能です。
年功序列の傾向から昇進速度は横並びのようですが、課長職への昇進からは能力と成果が重視されるようです。
年代別の平均年収
年代別平均年収をdoda調べの年代別平均年収とともに、表にまとめています。
年代 | 平均年収 | 同業界の年代別平均年収(doda調べ) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
20代 | 350~600万円 | 348万円 | ||||||
30代 | 620~720万円 | 444万円 | ||||||
40代 | 730~980万円 | 510万円 | ||||||
50代 | 960~970万円 | 613万円 |
NTT西日本では20代から安定した額の昇給が行われ、doda調べの50代の平均年収に近い年収を得ることができるようです。
管理職にならなければ、40歳で基本給の昇給が頭打ちになると口コミにあり、40歳以降も安定して昇給するには一定の役職まで昇進することがポイントになるようです。
NTT西日本の年収の推移
2017年~2020年度までのNTT西日本の平均年収の推移を調べました。
先述したように、NTT西日本は有価証券報告書がないため、親会社のNTTの有価証券報告書を基に作成しています。
年度 | 売上高 | 平均年収 | 勤続年数 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年 | 11兆7,821億円 | 905万円 | 16.8年 | ||||||||
2018年 | 11兆8,798億円 | 911万円 | 16.8年 | ||||||||
2019年 | 11兆8,994億円 | 922万円 | 16.7年 | ||||||||
清水建設 | 11兆9,439億円 | 930万円 | 16.7年 |
NTTは2017年度以降、米国会計基準で行っていた会計基準をIFRS(国際財務報告基準)に変更しています。
過去4年間、売上高が前年を上回っていることもあり、平均年収も昇給しています。
国内平均年収の2倍以上の平均年収を維持するNTT西日本は今後も安定して高い年収が期待できる企業と言えるでしょう。
NTTデータの年収について詳しく知りたい方は、NTTデータの職種・役職・年代別の年収はいくら?福利厚生や特徴についても説明!をご覧ください。
NTT西日本はホワイト企業?
労働環境についてNTT西日本は恵まれたホワイト企業と言われることも多いようですが、実際はどうなのでしょうか。
NTT西日本が公表している資料や口コミなどからまとめています。
働き方が多様化している
コロナの影響もあり、在宅勤務制度を利用した働き方をされている方が社内で約3,000人いると公表されています。
フレックスタイム制度もあり、こちらは以前から浸透しているようで、ある程度、勤務時間を自由に設定することができ、会社側もこれらの制度を推奨しています。
NTT西日本は通信事業を行っていることもあり、これらの制度を活用した働き方ができる環境が整えられているようです。
福利厚生が充実している
福利厚生については、以下のような制度が整えられています。
休日・休暇制度 | 週休二日制、年間休日126日、年次有給休暇、ライフプラン休暇、夏季休暇、特別休暇、育児・介護休職等 | ||||
育児・介護 | フレックスタイム制度、育児・介護時短勤務制度、在宅勤務制度等 | ||||
財産形成・共済制度 | 退職金制度、企業年金基金、社員持株会、一般財形貯蓄、住宅財形貯蓄、団体定期保険等 | ||||
諸手当 | 時間外勤務手当、通勤手当、扶養手当、住宅補助、食事補助等 | ||||
各種保険 | 健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険 | ||||
その他 | 社宅、寮、健康診断、カフェテリアプラン、教育融資、持家取得支援、自己啓発支援、各種研修制度 |
育児や介護、退職金や年金制度など、社員の人生設計が配慮された各種制度が充実しています。
休暇が取りやすい
各種休暇取得率は、86.1%、有給休暇に限定すると、99.0%とほぼ全て消化されています。
休暇の申請はシステム上で行われるため、直属の上司の許可を必要とせず、上司はシステムに沿って承認する形で、気兼ねすることなく、休暇の申請が可能なシステムが整備されています。
管理職者でもプライベートを優先した働き方をされている方が多く、休暇が取りやすいという点でも、NTT西日本がホワイト企業と言われる理由がわかるでしょう。
NTT西日本に転職するために知っておくべきこと
NTT西日本に転職する上で、求める人材像と転職難易度は事前に確認しておくべき重要な点です。
この2つについて、以下でご紹介します。
NTT西日本が求める人材像
NTT西日本総務人事部長・炭谷正樹氏が中途採用者に求める人材像として、インタビューで答えられた内容について一部を引用しました。
“「人」「技術」「アイディア」をつなぎ、「未来のソリューション」を創造”
“楽しみながら変化を恐れずに、常に挑戦をし続ける”
この2つを理解・実践できる人材であると共に、この他にインタビューで答えられている内容を要約すると、
異なる業種・業界で積んできた経験から得たアイディア・価値観をNTT西日本に吹き込んで変化をもたらすことができる人材。
このような人材が、NTT西日本に求められていると考えられます。
NTT西日本への転職難易度
NTTグループというネームバリューもあり、NTT西日本の転職難易度は非常に高いと考えて良いでしょう。
平均年収の高さやワークライフバランスに優れた労働環境、福利厚生の充実度などを考慮すると転職先として、人気が高いことが考えられます。
また、現在、公開されている中途採用職種を確認すると、求められる実務経験・能力は高い水準のものが求められ、一部の職種には語学力も必要です。
係長職に該当する主査クラスも募集されていますが、待遇が良い反面、こちらも求められる経験・能力は高いものがあります。
経験・能力・応募倍率など、全てが非常に高く、転職を行うためには入念な対策を行う必要があるでしょう。
NTT東日本の年収について詳しく知りたい方は、NTT東日本の年収は低い?地域グループ会社の年収についてもご紹介をご覧ください。
Career Treeで自分の転職の可能性を確認しよう!
NTT西日本は、西日本地域の通信インフラを担う重要な企業です。
地域を通信面から支える仕事のため、地域社会への貢献度が高いやりがいを持って挑むことができる仕事です。
転職に成功すればキャリアアップができる可能性も高いですが、転職難易度は非常に高く、対策を十分に行わなければなりません。
Career Treeを活用し、NTT西日本への転職活動を行ってみてはいかがでしょうか。
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まとめ
NTT西日本に転職するために必要な情報について、ご紹介しました。
NTT西日本は安定性と将来性のどちらにも優れ、高い年収が得られるだけではなく、労働環境にも恵まれている企業です。
このため、応募条件の高さも含めて転職難易度は非常に高く、転職は簡単ではありません。
本記事でご紹介した情報の詳細を知りたい方、自分がどのような企業に転職できるか確認したい方は、 Career Treeの実例データをご活用ください。
ご自身の転職の可能性や、各企業の中途採用選考のプロセスなどの詳細についても、過去の実例からご確認いただけます。
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