1947年に創業された大和ハウスは1959年、日本で初めてプレハブ住宅を発売し、建築材の規格化の実現と建物の大量生産・工業化を行う当時の常識を覆す先進的な発想を建築業界に持ち込んだ先駆者的な企業です。
現在では、アメリカの経済雑誌フォーチュンが全世界の企業を対象にした総収益ランキング“フォーチュン・グローバル500”で2010年から11年連続でランクインするほどの企業へと成長しました。
こちらの記事では、大和ハウスへ転職を検討されている方に向けて様々な情報をご紹介していきます。
大和ハウスの平均年収
有価証券報告書から大和ハウスの平均年収を調べると、大和ハウスの平均年収は918万円。
平均勤続年数は14.2年でした。
平均年収900万円台が高報酬であるのは間違いありませんが、どのくらい高報酬であるか国税庁調べの国内平均年収と、doda調べの不動産ディベロッパーの平均年収を調べました。
国内平均年収は436万円。
不動産ディベロッパーの平均年収は475万円でした。
大和ハウスの平均年収918万円は国内平均年収の2.1倍。
業界平均年収の1.9倍と、この二つと比べても大和ハウスが高報酬であることが分かります。
大和ハウスの平均年収が高い理由として、様々な分野に事業を進出していることが挙げられます。
住宅、マンション・集合住宅、医療・介護施設、商業施設、物流施設と個人・法人様々な顧客のニーズに合った建物を建築・販売する他、街づくりのプロデュース、ロボット事業や環境エネルギー事業といった建築業界以外の分野にまで進出しています。
これら、様々な事業を行い安定した収益を得られるように構築された経営戦略が、918万円という高報酬を実現できる理由と言えるでしょう。
大和ハウスの平均年収の推移
大和ハウスの過去5年間の平均年収の推移を表にまとめました。
年度 | 売上高 | 平均年収 | 勤続年数 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015年 | 3兆1,929億円 | 863万円 | 13.9年 | ||||||||
2016年 | 3兆5,129億円 | 879万円 | 14.1年 | ||||||||
2017年 | 3兆7,959億円 | 893万円 | 14.1年 | ||||||||
2018年 | 4兆1,435億円 | 907万円 | 14.1年 | ||||||||
2019年 | 4兆3,802億円 | 918万円 | 14.2年 | ||||||||
平均 | 3兆8,051億円 | 892万円 | 14.0年 |
売上高が毎年、前年を上回る好調な状態を維持できているため、平均年収もこの5年間、毎年上昇し続けています。
2015年と2019年の平均年収を比べると55万円。平均すると毎年11万円ほど上がっている計算になります。
大和ハウスの職種・役職・年代別の平均年収
Open Work、doda、その他複数のサイトから大和ハウスの職種・役職、年代ごとの平均年収を調べました。
職種別の平均年収
職種別の平均年収はこのようになります。
職種 | 平均年収 | ||||
---|---|---|---|---|---|
営業職 | 660万円 | ||||
技術職 | 690万円 | ||||
事務職 | 420万円 |
大和ハウスの給与制度の詳細は、後ほどご紹介しますが実績に応じた能力給を採用していることにより、結果が数字となって出やすい営業職・技術職の年収が事務職と比べ、高いのが分かります。
役職別の平均年収
一般的な役職ごとの平均年収はこのようになります。
役職 | 平均年収 | ||||
---|---|---|---|---|---|
係長 | 920万円 | ||||
課長 | 1,220万円 | ||||
部長 | 1,440万円 |
係長職で大和ハウスの平均年収と同程度の年収となり、課長職からは年収1,000万円を超えることができるようです。
こちらも後ほど、ご紹介しますが大和ハウスは昇進試験制度を設けているため、この試験に合格しなければ昇進することが出来ません。
昇進するために必要な受験資格を得るにはコンスタントに結果を残すことが求められます。
年代別の平均年収
各年代の平均年収とdodaの不動産ディベロッパーの年代別年収と比較しました。
年代 | 平均年収 | doda調べ | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
20代 | 380~680万円 | 401万円 | ||||||
30代 | 780~840万円 | 535万円 | ||||||
40代 | 920~990万円 | 630万円 | ||||||
50代 | 976~1,050万円 | 729万円 |
全体の平均年収で大和ハウスが918万円。不動産ディベロッパーの平均年収が475万円と1.9倍の差があることもあり、どの年代の平均も大和ハウスが30%から50%ほど上回っていることが確認できます。
大和ハウスと競合ハウスメーカーとの平均年収比較
大和ハウスの競合他社となる旭化成・住友林業・積水ハウスと平均年収や売上高等を有価証券報告書から調べ、表にまとめました。
企業名 | 創業 | 売上高 | 平均年収 | 勤続年数 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
大和ハウス | 1947年 | 4兆3,802億円 | 918万円 | 14.2年 | ||||||||||
旭化成 | 1931年 | 2兆1,516億円 | 769万円 | 15.1年 | ||||||||||
住友林業 | 1948年 | 1兆1,040億円 | 858万円 | 15.2年 | ||||||||||
積水ハウス | 1960年 | 2兆4,151億円 | 802万円 | 16.5年 |
売上高は大和ハウスが2位の積水ハウスに2兆円近い差をつけてトップに立っています。
この中で、最も平均年収が低い旭化成でも769万円と、どの企業も平均年収が高いことが分かりますが、平均年収でも大和ハウスがトップに立っており競合他社の中でも、大和ハウスが売上高・平均年収ともに秀でていることが分かります。
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大和ハウスの福利厚生制度と休暇
大和ハウスの福利厚生と休暇制度についてまとめました。
休日 | 完全週休二日制、夏季休暇、慶弔休暇年次有給休暇、有給休暇積立制度、ホームホリデー制度、ボランティア休暇 | ||||
育児・介護 | 育児休業制度、育児時短勤務制度、次世代育児一時金制度、看護休暇 | ||||
財産形成・共済制度 | 退職金制度、社員持株会、持家割引制度 | ||||
諸手当 | 時間外勤務手当、通勤手当、住宅手当、資格手当、役職手当、自動車手当、販売促進手当 | ||||
各種保険 | 健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険 | ||||
その他 | 独身寮・社宅(総合職のみ)、研修制度、希望勤務地選択制度(条件あり) |
住宅関連の手当では、自社製品を購入した場合、社員は10%引き、親族も6%の割引対象とされています。
持家でも住宅手当が支給されるなど、住宅販売を主とした企業特有の手厚さがあります。
この他に雇用形態に関係なく、またはその配偶者が子供を出産した場合、お祝い金として100万円が支給されるなど、大手企業ならではの手厚く充実した福利厚生が揃っています。
大和ハウスの給与制度や残業・ボーナスについて
職種等の平均年収をご紹介した際、大和ハウスは実績に応じた給与制度とご紹介しましたが、その詳細についてご説明します。
大和ハウスの給与制度
大和ハウスの給与は基本給と実績が反映されるインセンティブ、ボーナスで構成されています。
総合職の給与制度にはランクがあり、このランクを上げることで昇給や昇進が可能となります。
ランク | 役職 | ||||
---|---|---|---|---|---|
G1~2 | 部長・理事・執行役員 | ||||
G3~4 | 課長・次長 | ||||
G5~6 | 主任・係長 | ||||
G7~9 | 一般職 |
このように分類され、年次による昇格は無く、ランクを上げるには昇格試験を受けて合格しなければなりません。
役職が就くG6からは受験資格を得る評価基準が厳しくなり、同期でも昇進に個人差が発生します。
この受験資格を得るには毎年、コンスタントに安定した実績を残す必要があります。
受験資格が与えられる評価制度は5段階S←A←B←C←Dで構成され、上司との面談と、目標に対する達成度の確認が四半期ごとに1回、もしくはそれ以上行われ、3期連続でB以上の評価を得られることができれば昇格試験の受験資格が得られます。
このランクは1度、上がればそのままではなく、ランクや役職に対して実績が不十分と判断された場合、ランク・役職の降格が行われます。
年功序列の昇給・昇進ではなく、完全な実力主義の給与制度です。
一見すると厳しく感じるかもしれませんが、勤続年数が長い・短いという年次が理由で給与・役職を当てはめない実績に見合った地位と報酬が与えられる制度なので、モチベーションを持って働ける制度とも言えます。
大和ハウスの残業・ボーナスについて
口コミで確認すると平均残業時間は40時間前後となっていますが、建築現場や事務など部署によって残業時間にかなり差があるようです。
残業代は満額支給されます。
ボーナスは年2回。7月と12月に支給され、公式サイトには過去10年の支給実績が平均8.12か月分。
口コミなどを確認すると、 4〜9か月分と金額の幅が広くなっています。
これは、本人の実績に加え、所属する支店や部署の成績も反映されるためです。
成績によって支給額が倍以上変わりますが、不満の口コミはほとんどないため、満足できる支給額と査定がされていると考えて良いでしょう。
大和ハウスに転職するには?
建設業界トップレベルの企業の大和ハウス。
就職・転職先として人気が高そうですが実際はどうでしょうか。
大和ハウスへの転職難易度
大和ハウスへの転職難易度はやや高めです。
大和ハウスには大手企業で、よく言われる学歴フィルター・学閥などは無いようです。
新卒採用実績を見ると高学歴とされる大学出身者ももちろんいますが、優秀な人材を採用した結果、そうなったと考えるのが良いでしょう。
大和ハウスの中途採用情報を確認すると、学歴に関する記述はなく、職種によって必須資格の記載があるだけで実務経験に関しても記載がありません。
ご紹介したように大和ハウスは実力主義の昇給・昇進制度を採用しているのと、中途採用者には即戦力を求めるのが一般的であるため、未経験者でも採用される可能性はありますが、実務経験のある方が内定を得る可能性が高くなるでしょう。
詳細について確認するためにも転職エージェントへの登録をお勧めします。
大和ハウスが求める人材像とは?
大和ハウスが求める人材像は、
“心豊かに生きる暮らしと社会の実現をビジョンとし、
目標達成に向けて困難なことでも積極的に粘り強く行動できる人
社会変化や相手のニーズにスピーディーに反応できる人
感謝の気持ちを忘れず誠意をもって人と接することができる人”
このような考えを持って、実践できる人材です。
Career Treeで自分の転職可能性を確認しよう!
大和ハウスは業界トップレベルの企業で平均年収918万円と高報酬でもあるため、転職には多くのライバルがいると予想されます。
内定を得るのは簡単ではないでしょう。
大和ハウスのような大手企業への転職を成功させるために情報収集が重要ですが、個人で得られる情報には限界があるため、転職エージェントに登録して情報収集に努め、転職のプロから様々なアドバイスを受けることが重要です。
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まとめ
大和ハウスについて、様々な情報をご紹介させていただきました。
大和ハウスは完全実力主義と言えます。出身校による学閥などがなく、昇給も昇進も全て自身の実績によって決まります。
実力主義と言う響きが厳しいと感じる方もいるかもしれませんが、能力に見合った報酬と地位が約束されると考えれば、大和ハウスの実力主義の昇給・昇進の制度は魅力あるものと思えるでしょうし、業界トップレベルの企業という点も転職先として魅力があります。
転職を成功させるためには、転職エージェントの力を借りるのが効果的です。
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