東京を中心に一都六県を営業区域とする東京ガス。
社会インフラを担う東京ガスは、安定性の高さから就職・転職先としても人気があります。
東京ガスに転職するには、どのような経験・スキルが必要なのでしょうか。
ここでは、東京ガスに転職をお考えの方に、東京ガスの転職に必要な情報をご紹介します。
東京ガスの平均年収
有価証券報告書から東京ガスの平均年収を調べました。
2020年度の有価証券報告書によると、平均年収は667万円、平均勤続年数は15.7年でした。
国税庁が調べた令和元年民間給与実態統計調査で公表されている平均年収の436万円と比較すると、東京ガスの平均年収は国内平均年収の1.5倍になります。
転職サイトdoda調べによる電力・ガス等のエネルギー業界の平均年収を見ると、431万円と国内平均年収とほぼ変わらないため、業界平均・国内平均年収どちらも東京ガスの平均年収が上回っていることが分かります。
会社全体の平均年収667万円ですが、職種や役職、年代別の平均年収はどのようになっているのでしょうか。
東京ガスの職種・役職・年代別の平均年収
職種・役職・年代別に分けて東京ガスの平均年収を算出しました。
こちらはOpenWorkやdoda、その他、複数のサイトから平均年収を算出しました。
職種別の平均年収
職種を事務職と技術職に分けて、平均年収を算出しました。
職種 | 平均年収 | ||||
---|---|---|---|---|---|
事務職 | 300~1,050万円 | ||||
技術職 | 300~1,000万円 |
どちらの職種も年収に大きな差が出ることは、ほとんど無いようです。
年収の上限が東京ガス全体の平均年収を超えており、実績によって平均年収以上の収入を得ることができるようです。
役職別の平均年収
役職別の平均年収は、以下のようになります。
係長職で平均年収と同程度になり、課長職以降は平均年収を超える収入となるようです。
東京ガスには職級制度があり、役職ごとに職級が設けられ、職級内でもいくつかのランクに分かれています。
このため、同じ役職でもランクによって年収に差があり、この表の平均を超える年収の方もいる可能性もあるでしょう。
年代別の平均年収
年代別の平均年収を以下にまとめています。
doda調べの年代別の平均年収とともに、表にまとめました。
平均年収が国内平均の1.5倍あるため、どの年代でもdoda調べの年代別平均年収以上の収入があり、40代で東京ガスの平均年収に到達します。
年次による昇給はあまり多くないようで、社内資格の職級を上げることで、年収を上げることが可能なようです。
東京ガスの年収の推移
東京ガスの平均年収の推移について、有価証券報告書を基に過去5年まで遡り、表にまとめています。
年度 | 売上高 | 平均年収 | 勤続年数 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016年 | 1兆5,870億円 | 640万円 | 16.0年 | ||||||||
2017年 | 1兆7,773億円 | 636万円 | 15.4年 | ||||||||
2018年 | 1兆9,623億円 | 656万円 | 15.7年 | ||||||||
2019年 | 1兆9,252億円 | 660万円 | 16.2年 | ||||||||
2020年 | 1兆7,651億円 | 667万円 | 15.7年 | ||||||||
平均 | 1兆8,034億円 | 652万円 | 15.8年 |
2017年に前年の平均年収を下回っていますが、その他は、全て微増ですが前年を上回っています。
東京ガスの事業は、社会インフラ維持に必要なエネルギーを安定供給させる必要があるため、地域独占が法律によって認められています。
このため、他の業種・業界のように競合他社とシェア争いをすることが少ないため、経営と社員の報酬、どちらも安定しているのが東京ガスの強みと言えるでしょう。
東京ガスの学歴別の平均年収
東京ガスの職種は3つに分類され、各職種の初任給は以下のようになります。
職種 | 初任給 | ||||
---|---|---|---|---|---|
文系職・学部、修士了 | 202,250円 | ||||
理系職・学部卒 | 202,250円 | ||||
理系職・修士了 | 227,670円 | ||||
プロフェッショナル職 | 184,420円 |
文系職は、海外事業・原料調達・生産・営業・バックオフィスなどの業務に従事し、理系職は海外事業・原料調達・生産・供給・営業・技術開発、ITといった業務に従事します。
どちらの職種でも同じ分野の業務に従事することがありますが、細かい業務内容が異なることがあります。
これに対し、プロフェッショナル職は生産・供給・営業・バックオフィスのいずれかの業務に従事し、現場での業務の統括・マネジメントを行うスペシャリストとなる職種です。
上記2つの職種と異なり、事業分野を超えた配置転換はありません。
文系職・理系職が一般企業の総合職とするなら、プロフェッショナル職は一般職と考えると良いでしょう。
東京ガスはボーナス額を公表してないため、口コミから2回合計5か月分と想定しボーナスなし・あり両方を計算すると、初年度の年収は下記のようになります。
職種 | ボーナスなし | ボーナスあり | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
文系職 | 2,427,000円 | 3,438,250円 | ||||||
理系職・学部卒 | 2,427,000円 | 3,438,250円 | ||||||
理系職・修士了 | 2,732,040円 | 3,870,390円 | ||||||
プロフェッショナル職 | 2,213,040円 | 3,135,140円 |
新卒初年度の平均年収は、200~240万円程度と言われていることから、東京ガスの初年度の想定年収は平均的と言えるでしょう。
しかし、実際には諸手当なども付くため、新卒初年度の平均年収よりも東京ガスの新卒初年度年収の方が上回ると考えられます。
東京ガスの年収は高い?1000万を目指すことはできる?
職種別の平均年収で1,000万円以上の年収を得られる方もいるとご紹介しました。
どのような役職や職種で年収1,000万円が可能なのでしょうか。
東京ガスの年収が高い理由とは?
口コミにもありましたが、東京ガスの年収の高さの1つとしてボーナスが挙げられます。
ボーナスは年2回支給され、およそ5か月分が支給されるようです。
個人と会社の業績に応じて変動はありますが、東京ガスは社会インフラであるエネルギー事業であることから安定供給を目的に地域独占が法律で許されています。
このため、景気の動向が業績を大きく左右することが少なく給料は安定した額が支給され、また、ボーナスの額が高いこともあり、年収が高くなっています。
30代で1000万円に到達することもある
東京ガスは、一定の年齢までは年功序列式に昇給が行われますが、試験に合格し、社内資格を上げることで昇給と昇進が行われます。
東京ガスでは、
一般社員→主任・係長級→課長級→課長級以上→幹部
上記の5つの職級があり、職級内でもランク分けがされています。
このため、同じ職級でもランクによって、年収に差が出ることになります。
口コミでは学歴によって昇給金額が異なるようで、修士了が最も高いという口コミがありました。
職級と職級内のランク、学歴によって、30代でも年収1,000万円台到達も不可能ではないようです。
東京ガスに転職する際に知っておきたい情報
東京ガスが求める人材や転職難易度は、事前に確認しておくことが必要です。
東京ガスが求める人材
東京ガスは求める人材像として、以下の言葉がホームページに掲げられています。
■ チャレンジ精神
■ 自走性
■ 粘り強さ
■ 論理的思考
東京ガスはエネルギーの安定供給を目的として、天然ガスを含め、資源の調達・輸送・都市ガスの製造・販売とグループ内で完結できる体制作りを行っています。
これらの東京ガスの事業を円滑に行うため、上記の4つの考えを合わせ持った人材を東京ガスは求めています。
東京ガスへの転職難易度
東京ガスへの転職難易度は非常に高いです。
東京ガスは、自社サイトに正社員における中途採用者の割合を公表しています。
2020年度の中途採用者の割合は7%であり、これは、東京ガスと同じ5,000人以上の規模の企業の正社員における中途採用者の割合の平均である37.4%を大きく下回っています。
中途採用者の募集は、人材紹介会社を通したもののみであり、これらの事実からも、転職難易度は非常に高いと考えた方が良いでしょう。
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東京ガスは、社会インフラにとって必要不可欠なエネルギー事業であり、地域独占が許されているため、経営の安定性が非常に高い企業です。
平均年収も国内平均年収の1.5倍と収入も高く経済面も優れていますが、中途採用比率は低く、転職難易度が非常に高い企業でもあります。
東京ガスへの転職を成功させるためには、事前の入念な対策を行うことが大切です。
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まとめ
ここまで、東京ガスの転職に必要な情報についてご紹介いたしました。
東京ガスは今後も首都圏のエネルギー供給・社会インフラを守る重要な企業です。
収入の高さと安定性の高さだけでなく、公益性の高い事業であるため、仕事にやりがいを持つことができるでしょう。
しかし、ご紹介したように中途採用の割合は低く、転職を成功させるためには、対策や準備がポイントになるでしょう。
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